足まわり

Last Update on 2019/8/18





キビキビ動くクルマで走るのは、なんとも言えない気持ちよさがある。
その気持ちよさを決定付けるのは、いわゆる足周り。
バネ、ダンパー、スタビライザー、タイヤ....
その組み合わせ次第で、クルマの性格は大きく変化する。

足元がキマって、コーナリングスピードの上がったクルマには
それに見合った制動力が必要となる。
速く、そして何より安全に走るには良いブレーキが不可欠。

これらフットワーク系は、エンジンパワーを上回るポテンシャルを
備えておくべきだ!と思っています。
このコンセプトはER34時代から変えていません (^^)





サスペンション部です。上の写真がフロント、下のがリア。
ご存知の通り、前後共マルチリンク方式。
ストロークもたっぷりだし、ストロークしてもキャンバーの
変化が小さいのが特徴です。日産お得意の方式です。





サスペンションはPCR特注です。
スペックはこんな感じ。かなり珍しいと思います。

スプリング : BNR34純正
ダンパー内部構成部品 : BNR34純正
バルブ : Z34 フェアレディZ純正ダンパー流用
ゴム類 : 純正もしくはニスモ強化品
それ以外 : 全てPCRワンオフ製作品

車高調整範囲 : −50mm 〜 ±0mm (純正比)


足に求めるものは、街乗りでの乗り心地確保、
高速での安定感、ワインディングでの適度なスポーツ性です。
本気で攻めたりサーキッでタイム削るような走りは一切しませんので
そういった観点での性能は100%捨ててます。
PCRはそういった理想をじっくり聞いてくれて具現化してくれます。
たまたまPCRが近所にあった為、数ヶ月間かけて
幾度となく通ったり電話で話し合って検討し、
上記のような仕様になりました。





基本構成部品は純正ですが、
セット荷重 (プリロードとも言われますね) や
減衰力は純正とは全く異なります。

ダンパー内部部品の要であるバルブは、
トキコ製のデュアルフローパスバルブを使うために
わざわざZ34純正ダンパーも入手して流用。
スポーツ性を犠牲にせず乗り心地を確保できます。

スプリングは、フロントはV-spec用、リアは標準グレード用。
最初は前後とも V-spec用 で作りましたが (写真の状態)、
更なる乗り心地向上とリアの粘り向上のために
リアのスプリングを V-spec用から標準グレード用へ
交換してバネレートを落とし、その代わり
セット荷重を上げる、という仕様変更を実施致しました。





ケースは軽量のアルミ製で、超硬質ジュラルミン表面処理加工(TUF-P処理)
を施してあります。これはF1用部品や戦闘機に採用されている処理で、
耐摩耗性や耐腐食性が向上し、更には表面が非常に滑らかになります。
TUF-P処理はケース内部にも施してありますので
非常にフリクションが少なくスムーズにピストンストロークします。
随所に凄まじいこだわりを感じます。


ストリート仕様の為、単筒式ではなく複筒式です。
単筒式は微小なストロークにおいてもしっかりとした
減衰力を発生させますのでサーキット路面には
非常に相性は良いですが、反力が大きくなりがちで
乗り心地に対してはデメリットとなります。
これは構造上仕方のないこと。

私はサーキットは走りませんし、
しなやかにストロークしてしっかり路面に追従する、
ボディは上下動せずにタイヤだけが動くイメージ、
そんな足が好みですので複筒式に致しました。

スプリングに関しても、ストリート仕様にこだわり
直巻きではなく純正形状の意味を再認識して採用。





アッパーマウントはPCR自慢の超高精度ピロではなく、
ニスモの強化ゴムブッシュを使ったワンオフです。
私の好みを汲み取って下さり、とことんストリート仕様に徹して下さってます。
技術を押し付けるようなことはしない、それがPCRのやり方。
とっても好感持てます。





セット荷重を変えずに車高調整できるように全長調整式です。

PCRの設計思想は、バネレートが最初にはきません。
諸条件から厳密にセット荷重を求め、純正スプリングのような
低いレートのスプリングでもロール剛性などの性能を
確保できるようコントロールしてしるそうです。
よって、スプリングロアシートをわずか数mm動かすだけで
その性能が大きく変わってしまいます。
ですから、全長調整式機構は必須と言えます。


さてインプレですが、スポーツ走行まで想定したストリート用の
サスペンションとしてはこれ以上は望めないんじゃないか
っていう位に素晴らしいバランスで仕上がっております。

ER34時代は、付けていたインパルオーリンズをベースとして
PCRにてストリート向けに仕様変更してもらい乗っておりましたが、
非常にハイレベルで大変満足をしておりました。
周りの仲間を隣に乗せても、みんなから大絶賛されました。
それと比較しても、今回のは乗り心地は遥かに上をいきます。
特にマンホールや高速の継ぎ目は足だけが動いてくれます。
でも、路面の情報をスポイルしてしまっている訳ではありません。
情報はちゃんと伝えてくれてます。そのバランスが素晴らしい。
あくまでスポーティカーのまま、乗り味が非常に上質なんです。
速度を上げていくと更にしっとり感と落ち着き感が増してきます。

そんなイメージを持ちつつコーナーに突っ込むと
違和感を感じるくらいにロールが抑えられてます。
高いレートのバネやスタビを組んでいるかのようなロール剛性です。
高速のインターチェンジでの小さめのRのコーナー。
感覚的には車体はほぼ水平です。
明らかに純正バネのロール感ではありません。

高速では、今まで味わったことのないドッシリ感。
とにかくタイヤが路面を掴んで離しません。もちろん
ホイール等のバネ下重量との兼ね合いもあるでしょうけど
ER34時代のオーリンズでもこの感覚はありませんでした。
継ぎ目でも全く跳ねないし、突き上げという言葉とは無縁です。
Z34のデュアルフローパスバルブが効いてるんでしょう。
ボディが上下に動くような路面変化があっても、ボディが
下がるときはとても優しく受け止めてくれ、収まりも一発です。
最も重要視している高速でのGTとしての資質は満点です。

ワインディングでも、足が本当によく動いてくれるので
ちょっとくらい路面が荒れていてもボディが暴れない為に
不安感は全くなく、スムーズに駆け抜けられます。
自分の要望通り、弱アンダーでリアの安定感もバッチリ。

バネレートは低いですが、必要十分なセット荷重をかけてあり
腰砕け感は全くありません。しっかりと4輪に支えられている
という安心感があります。高速域からのフルブレーキングでも
フロントの沈み込みはかなり少なく、踏ん張ってくれます。
フロントへ大きく荷重が移っても破綻しない、
だから安心してブレーキを踏み込める。重要なことですよね。
そういうところまで考えてPCRでは設計、製作してくれます。


やっぱりPCRの足は素晴らしいです。
レベルの高い設計と、それを高精度に具現化する為の製作技術。
ただただ高精度部品を使うだけでは良い完成品は出来ません。
精度良く組み上げて初めて精度の高い完成品が生まれます。
PCRはそれらを確実に併せ持っています。





フロントブレーキ。
キャリパーは定番のブレンボ F50、
ローターは ENDLESS 355Φ です。
ローターのベルハウジングはタフラムコートを施してあり
相当な熱がかかっても安心です。





キャリパーのロゴは彫り加工してもらいました。
字体はいわゆる丸文字です。
(本来はレーシングキャリパー用の字体)





F50キャリパーキットに含まれていたローターは
ベルハウジングの厚さが純正よりも2.2mm厚く、
その分ホイールが外に出てしまいます。
フェンダーに収まっている分には問題ないのですが
10.5J +15装着時、ニスモフェンダーカバー付いていても
フロントが1mm程度ハミ出してしまっていて解消したく
ベルハウジングが純正同等のローターを探したところ
ENDLESS製が純正と同じ厚さということが分かり交換に至りました。





ENDLESSローターとブレンボF50キャリパーを
組み合わせるキャリパーブラケットは世の中ありませんので、
特注でPCRに作ってもらいました。
アルミでは不安があったので材質はクロモリです。





組み合わせるパッドは フェロード DS2500 です。
ノンアスベスト ロースチール材、温度 0〜650度、平均摩擦係数は0.45。
ER34時代にも使っていたことがあって、印象が良かったのでコレに。
パッドの特性は踏力に対してとてもリニアで扱いやすいです。
初期がマイルドでリニアで穏やかなストリートパッドに
大径ローターの組み合わせが理想だったのですが、
かなり理想的になりました。

F50キャリパー用と比べちゃうと、リアは小さいですね(笑)





キャリパーは純正のままですが、フロントキャリパーと
同色に塗ってもらいました。ロゴ字体も同じく丸文字。





ローターは DIXCEL の FS。
サイズは後期なので 322Φです。





ブレーキホースは前後ともステンメッシュです。





ホイールはYOKOHAMAのGTです。18インチ 9.5J +12
色はセミグロスブラック。半艶の黒ですね。
スポークの反り(コンケイブ)は最大の5です。

直前も同じくGTを使っていました。
色はマシンイング&レーシングメタルブラックで、
18インチ 10.5J +15 に275タイヤを組んでいました。
2年ほど使っていたのですが
どうもタイヤから硬めの印象を受けてまして、
路面が荒れていると跳ね気味という傾向もあり、
ずっと気になってました。そこで、
タイヤ外して保管しておいた9.5JのTE37に組んでみたところ
非常に乗り心地がよろしい。ハンドリングも良い。
この経験から学んだのは「タイヤは引っ張ってはダメ」ということ。
もちろんサーキットなど横方向剛性が重要な使い方ではアリ
なんでしょうけど、乗り心地を考えたらダメなんだろうな、と。
それで適正リム幅で組むために9.5JのGTを新規導入して
タイヤはとりあえず保管しておいたPS3の265を組みました。

タイヤ幅とリム幅の話をもうちょっと。
1本目では10.5Jに265で引っ張り気味になってしまい
轍などでステアリングの暴れが酷かったので 9.5J に換えた
という経緯があるのですが、TE37 9.5Jはスポークの反りが甘く
どうしても貧弱に見えてきてしまい変更を決意。
どうせ換えるならTE37以外が良いかなと思い色々迷いました。
GTは9.5Jでも +12 なら最大コンケイブになるのですが、
なんと言いますか、10.5Jという響きにまた憧れちゃいました(笑)
ただ、過去の経験から少しでも引っ張りにならないように
組み合わせるタイヤは265ではなく275にしました。
轍での暴れ具合はそんなに酷くはありませんでしたが
上述のように乗り心地が好ましくなく、適正リム幅へと回帰。
失敗から色々と学んでおります(笑)





GT 18インチの反り具合はやっぱり最高です。





前後とも5mmスペーサー(ハブリング付)を入れてます。
ツラ具合はまぁまぁ満足です。





ホイール、キャリパー、ローターの色の組み合わせもなかなかになりました。





黒系のホイールだと足元締まりますね。
今回ホイール変えるにあたって、
自分のクルマに何色のホイールが似合うのか、
自分はどの色のホイールが好きなのか、
改めて自問自答しました。
ネット上の画像も色々見まくりまして、
その答えが黒系、でした。


タイヤはミシュランのパイロットスポーツ3(PS3)。
サイズは 265/35-18。

タイヤ遍歴は
ヨコハマ アドバンスポーツ V103
ミシュラン パイロットスーパースポーツ
ミシュラン パイロットスポーツ3
ミシュラン パイロットスポーツ4
ミシュラン パイロットスポーツ3(保管してあったやつ)

お分りのようにミシュランにハマっております(笑)
自分のイメージ、サスペンションに合うんでうよね。
実際、サスペンション作ってもらったPCRの社長からも
欧州系のタイヤが合うと。特にミシュランが合うと。
それにはちゃんと技術的根拠があります。タイヤも奥が深いです。

ちなみにミシュラン同士の比較ですが、
パイロットスーパースポーツはけっこう硬かったです。
サイドウォールは柔らかめに感じましたが
トレッドが硬いんです。首都高の継ぎ目とかキツかったです。
このタイヤって超高速域でのタイヤの膨れを防ぐために
ケブラーを使ってますが、硬さはそのせいかなと推測してます。

パイロットスポーツシリーズはその嫌な硬さがとれます。
絶対的なグリップ力は劣るんでしょうけど、トータルでは
自分の使い方ではパイロットスポーツの方が圧倒的に合ってます。
タイヤの色んな評価軸のバランスが良く、全て高いレベルです。

PS3とPS4の比較では、まずすぐ分かるのが転がり抵抗の差です。
新しい設計のPS4は燃費のことをかなり考えられてるのでしょう。





ニスモのパフォーマンスダンパーです。
ER34時代からチューニングの目標の1つに ”しなやかさ”
を挙げてきまして、このパーツは非常に興味津々でした。
BNR34はニスモから発売されてますので迷わず導入。

取り付けは馴染みの店でリフト借りて自分で実施。
けっこう簡単。1時間半で終わりました。

フロントの取り付け位置は、インタークーラー下。
ディフューザーを外して取り付けです。
ちなみに純正インタークーラー用ブラケットに共締めするので
社外インタークーラーに換えてるとそのままじゃ付かない場合もあるらしいです。

リアは、ストラット間の補強パーツに対して平行に取り付けます。
トランク内張りさえ外せばあとは余裕です。

購入前、ネット等で色々とインプレを調べてきましたが
「そんなに大げさには変わらないでしょ」 と思ってきました。
が、取り付けて街乗りしてるだけで効果はすぐに分かりました。
「ほんとスムーズになってる!嫌な振動が減ってる!」
明らかにゴツゴツ感が減り、路面をたしなめていくっていう印象。
路面の継ぎ目や荒れているところでの音も減っています。

高速でもワインディングでも、取り付け前と比較して
挙動の安定感が確実に増しています。
よく 「部品代が高い!」 って言われますけど
個人的にはそれに見合った効果を感じられました。

どちらかと言えば ガシ! というより ヌメ〜 って方向性に
なりますので、好き嫌いは分かれるかもしれませんね。
ニスモは 「ボディ補強しつつ装着しても効果はある」
と言ってましたので、組み合わせ次第かもですけど。。。





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